2011年12月8日木曜日

痰について

痰は西洋医学では、体内に侵入してきたウイルスや菌を包んだ白血球の死骸・残骸といわれておりますが、東洋医学的には活用しきれない栄養=湿気が原因となって作られる病理物質と考えます。

栄養として吸収された湿気が、疲れや冷え、またはストレスなどで上手く巡らず活用されないで停滞することで痰となります。栄養の水分が巡らず停滞して熱が加わるから粘っこくなるんですね。


東洋医学では五臓の中の脾という胃腸をコントロールしてる働きが落ちると痰が発生してしまうという風に捉えます。生痰の場所が脾、肺はそれを溜めておく場所として捉えるので、痰の症状のベースは胃腸がちゃんと働いてない事にあるといえます。


風邪引いて痰が出るのは発散すべき熱・汗を薬で引っ込めたりする事で栄養の水分を中に閉じ込める事が殆どです。また、熱など出てしばらくすると痰が出るのは、熱で体力消耗して脾(胃腸)の働きが低下した事によっておこると考えるのです。これは熱出たときは栄養つけようと思って食べて胃腸に負荷をかけるよりも、熱を出すのに体力を専念させるために余り食べないほうがよいとも言えます。其の方が風邪のときに痰になりにくくなると言えるでしょう。

 風邪などじゃなく普段から痰っぽい人は、頭使いすぎなどで胃腸の働きが停滞することで痰が出てくると考えられます。(東洋医学では頭の使いすぎは脾の働きを停滞させるとありますので。)
そういう人は、大体身体を動かしてません。
手足を動かさないと脾の働きは上がってこないというのがあります。
文字通り運動不足=栄養を活用できないということが原因と考えられるわけです。


ストレスなんかではのびのび動けてないだけでなく、我慢したり抑えたりして鬱積しますので、また活用すべき栄養素が活用されない状態になって痰になる。そこに湿気と熱をもったお酒なんかで発散しようとすると確実に悪循環になりますのでご注意を!

などなど、現代人は色んな原因で痰が出来てしまいます。

痰は発生して長い事身体に存在すると、二次的に経絡や臓腑に停滞して様々な病に発展する大きな原因の一つと考えられております。ウツ病なんかも痰が関係すること多いです。

なので、痰が出るのを放っておかないようにしっかり身体のケアしてください。

鍼治療では、脾・胃の経絡ツボを中心に治療する事で改善する事が可能です。
なんか痰っぽいなという方は早めに治療にいらしてくだされば、直ぐに改善する事ができるかと思われます。




康鍼治療院(東京都渋谷区桜丘町16-15 カーサ渋谷303号室/03ー5458ー1003)
院長 鈴木康玄

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