先日の報道では流産率の問題から43歳未満(42歳)までと合意されたと聞いております。
こういう話題は医療制度的な側面があるので、年齢制限の問題とか何回までとか言う話はせず、ここでは妊娠における身体を養うお話をざっくりとします。
不妊治療とっても病院でやるものは、体外受精させて子宮に戻して着床するかどうかということをやっているものです。それは受精卵が着床するかどうか、または着床して妊娠維持するかどうかは運に任せているという感じがしております。
確率をあげているだけという印象です。(重要ではありますが・・・。)
東洋医学的な不妊治療とは、身体とくに妊娠を維持する為の機能を養う事です。
つまり、赤ちゃんを受精して着床させて、母胎(子宮)で養い育む力をつけていくと言う事が不妊治療となります。
妊娠しにくい方は、身体自体をつくる大元としての精の消耗があって、子宮や卵巣への血流がストレスや緊張等様々な原因で低下したり滞ったりしてる可能性があると考えます。精の消耗は、肉体過労や心労、房事過度といってセックスやオナニーのし過ぎなどや、安逸過度とって極端な運動不足などでも起ります。
現代人で多いのは頭で抱える事が多すぎて心労・精神疲労するのに加えて、運動不足によって精が活発になれない状態が多いのではないでしょうか。それに加え女性は会社や電車等様々んところで身体が冷える事で子宮などが張ったりして常に負担がかかる状況によって、生理不調なども起り、子供を養う土台である子宮が元気で活発な状態になれない事が考えられるのではないでしょうか。
妊娠するには子供に分け与える精が充実していて、常に子宮・卵巣が毎月の生理の血(陰血と言います。)によって養われて余力がある事が重要となります。
その為、東洋医学的な不妊治療と言った場合は、精と陰血の状態を良くする為に身体を作るとものとなります。身体のバランスを取って、滞ってる所に気血を巡らせて徐々に養う治療です。精の消耗を回復させたり、生理の不調は数回の治療などでは出来ません。極端に言えば数ヶ月から1年位は精や陰血の状態を良くする身体を作るという感覚が必要となります。
しかも、治療したから必ず妊娠するとは言い切れません。
なぜなら、身体が妊娠出来る所まで養われているかは個人差もかなりあり、ご本人の状態しだいなので、薬を飲む様な感覚で絶対とは言えない事は理解してください。
しかし、身体を作る治療で身体が充実する事は実感できますし、それによって妊娠しやすくなり、妊娠しても流産しにくい身体になる事は経験上確かです。また、病院での体外受精での着床・妊娠の確率も上がり、妊娠維持する確率も格段にあがると考えられます。
(実際、最後のかけとして鍼灸治療を続けた事で卵子の状態が非常によくなったと病院の検査で言われ、その後、妊娠したというデータもあります。)
ここでお話ししたい事は、妊娠出来ないには、そういう身体の状態があるんだと言う事を理解して頂きたいと言う事です。精や陰血が充実していない状態が妊娠しにくいんだということで、運が良い悪いというものでは無いと言う事です。
不妊治療を視野に入れていらしてる女性の患者様が増えて来ています。
妊娠を考えていらっしゃる方は、年齢に関わらず、まずは身体を養って、時間がちょっと掛かってしまっても精や陰血を養う事が妊娠には必要なんだと言う事を心に留めて頂けたら幸いです。
不妊に関しては、色々話しができるので、またお話します。
康鍼治療院
鈴木康玄