2015年7月23日木曜日

暑さ対策(熱調節=背中です篇)

東洋医学において、熱調節をする場所は、背中(肩甲骨の間から頚にかけてのエリア)です。
ここから汗がちゃんとかけるかどうかが熱調節の要です。

ここの部分の背骨が詰まらずに開いて可動がよく、皮膚も緊張しておらず、触ると適度な温かさでいつでも汗でしっとりとしているのが良い状態で、熱調節が出来る状態となります。
逆に背骨が詰まり、首肩の皮膚も緊張して緩まない状態で、触って冷えているのは勿論駄目で、触っても熱感はあるが汗っぽさが無いのは熱調節が上手く行かなくなっている可能性が大です。

冷房で冷えたり、緊張して首筋の力が抜けないとか、疲れすぎて力抜け無いとか、食いしばりや歯ぎしりがあるとか、PCとかスマホ見過ぎで首肩が固まってるなどなど。
原因は様々でもでも大体同じ状態になると考えられます。
この状態は、汗等で発散が出来ず熱逃げない為に、

まず怠くなる。
煩熱といって熱がこもって落ちつかない、不眠などになる。
熱の籠もりが強いと顔が赤くなったり、
鼻の奥や喉に熱がこもりイガイガしたり、
胸の内に熱がこもり咳っぽくなる

などとなります。
背中から発散すべき熱が内側に籠るとそうなると考えてください。

これらの状態改善には、先ず首筋を蒸しタオル等で温めてしまいましょう。
冷えていても、籠っていても、首肩がジワッと温まると熱が動きやすくなり身体が楽になります。

それから頚や肩の緊張をほぐす。
手の経絡は熱を巡らせて代謝を主る働きなので、よく手から肩などを動かすと代謝アップになります。
特に肘の内側なんかを緩めたり温めると肩甲骨が緩みやすく、汗かき易くなります。

肩甲骨や頚の詰まりは肋骨の動きに連動するので、肩甲骨や頚が緩んで呼吸が入り易くなるとさらに全身の熱の循環があがり、身体がすっきり楽になってくる筈です。

とにかく、一日の疲れはその日のうちに取るのが養生の基本です。
まだ夏の序の口、暑さの序の口。
いまから自分で出来る事をドンドンやって夏本番を楽しく迎えましょう。

康鍼治療院
鈴木康玄

2015年7月22日水曜日

暑さ対策(脾・胃腸篇)

この暑い中、かなりしんどくなって来てる方も多いのではないでしょうか?

暑さに負けてしまうと、汗が出て、体表は冷えて、身体は怠くなります。
でも、以外と熱はこもった感じなので、冷たい物は欲しい感じがする。
しかし、この状態で暑いからといって、冷たい物をがんがんとっていくと・・・


胃腸が動かなくなって、更に重怠く、活力が無くなって所謂夏バテとなってしまいます。

そもそも汗は、胃腸系から取り入れた栄養素(水・湿気)が皮膚で発散するものです。
汗が上手く出せない湿気の多い時期や、汗をかきすぎて消耗する暑夏の時期は、共に胃腸系の働きに影響が出て調子が下がって来てしまいます。

胃腸系は東洋医学では脾という臓が機能させており、栄養の消化吸収排泄の代謝を行います。
栄養が補充されなくなるからエネルギー不足で”怠い”とか”重い”などの状態となるのです。

全身の怠さや重さに加え、背中の腰よりちょっと上の部分に”重怠さ”、”鉛が入った感じ”などがあると要注意です。

胃にしろ、小腸にしろ、大腸にしろ、東洋医学的には陽気によって働く臓腑なので、とにかく”怠さ”や”浮腫”が出て来たら冷たい飲食物は駄目です。(その陽気を全身に巡らせるのが呼吸篇で書いた事です。)夏バテ対策として栄養あるものを色々食べても、動かない胃に消化活動をさせるのは、更に負荷をかけ、かえって逆効果の場合があります。

怠くなったらまず白湯などで胃腸を温めながらお腹の陽気が働くのを待ちます。
そうすると怠さが取れて、汗の感じもすっきりして落ちつくのが分るでしょう。
後は、梅干しが、塩味(腎の働きを刺激)と酸味(肝の働きを刺激)、シソのは脾の働きを補うので暑さに弱った身体には丁度良い食べ物と言えます

怠さが酷く無い人は、適度に運動が必要です。
胃腸系をコントロールする脾の働きは四肢を主り、手足を動かす事で胃腸の働きを促す効果があります。


最後にまとめると、夏場の胃腸系の働きを上げる為には

冷たい物を取らない→白湯や温かい物を取る
弱ってる時にウナギ等消化に負担のかかる物は取らない。
適度に手足を動かす運動をする。

日々の日常のちょっとした事が重要だと言う事です。
これだけ意識しておくだけでも、夏バテは回避出来る筈。
お試しください。

夏バテしたら鍼灸で胃腸を動かして回復させるのが一番だと言う事は言うまでもありません(笑)


康鍼治療院
鈴木

2015年7月16日木曜日

暑さ対策(呼吸篇)

深呼吸。

呼吸は熱の調節をします。

呼吸が浅いだけで、暑さ負けしてしまいます。
呼吸が深めると、其の身体の暑さを”熱”として内臓の方へと循環させる事が出来ます。

特に下腹部・丹田と呼ばれる所まで呼吸を繋げる様に意識して深呼吸すると、全身の熱を巡らせ代謝を上げる事が出来ます。
身体をクールダウンさせる”水”にスイッチいれるのもこの丹田への深呼吸です。

暑くて暑くてしんどい時こそ、ゆっくり深呼吸してみてください。
かならずクールダウンしてきます。


康鍼治療院
鈴木

2015年7月15日水曜日

暑の季節への移り変わり

梅雨が明ける前にすでに猛暑となっており、この急激な変化に体調崩されている方も多いのではないでしょうか?

どんな季節も急激に変わると、変化について行けず身体が調子悪くなります。
梅雨の時期は汗をかきにくい所でちゃんと汗が出る様にトレーニングする時期とも言えます。
今年の梅雨は以外と冷えてしまっていたので、この急激な暑さに身体が汗の調整できずに熱中症になってしまう方が多いと考えられます。

汗をかくにも、汗腺の開閉を主る働きがある程度鍛えられてないと調整が出来にくくなります。

汗をかくトレーニング。

ひとつは、適度に筋肉使って運動して汗をかく事。
身体が温まるまで動く事が重要です。
散歩で十分です。

もうひとつは、半身浴で、しっかり汗をかくトレーニング。
ポイントは半身でも手はお湯につけておく事で、手の経絡が温まり、発散し易くなります。冷房等で冷えた方には冷えを改善する為にも良いと思います。

ふらふらしたり、気持ち悪くなったり、めまいがする人は、既に汗を出す気力・体力が無い人なので、上記運動よりもまずは養生すべく内臓を温めてください。
暑い時こそ中の力を上げないと外の温度には負けてしまいます。
中の力=内臓の機能。
これが東洋医学の基本です。

この世の治療法の中で、鍼灸などは内臓を動かすのに一番良い治療法です。

ま、治療に来る前に、まずはおばあちゃんの知恵的に暑い時こそ暖かい飲み物を。
だるくて汗かいてる時でもすっきりしてきますので。
(炎天下の時は有無を言わさず水分補給はしてくださいね。)

もろもろお試しください。


康鍼治療院
鈴木